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仕上げサンダ

【母の表札】
先日私が母宅に行ったとき、母は父の名前が書かれた赤十字の木札(会員証)とかんなとを手にしていた。
「母さん、大工仕事をするの?」と私が聞くと、
「この表面を削って私の名前を書こうと思ってね」と母は言った。
「えっ!母さんの名前を書いた赤十字の木札もあるでしょう」と私。
「私の表札ね、あれは駄目!木札の真ん中に横線が入っているでしょう。そのせいで腰が痛いのが治らないんじゃないかと思って、ずっと気になっていたんだよ」と母。
玄関前の壁にかけられた母の名前の木札には確かに木の節目らしい線が真一文字に。

私が用事を済ませ、母宅に戻ってみると、
「うまく書けなくて変な表札になってしまった」と見せられたのは、うっすらと消えた父の名前の上に被さるように弱々しく書かれた母の名前だった。

新しく母の表札を買うといいのだが、母はこの木札を使いたいと言う。

【仕上げサンダ】
私がどうにかするからと持ち帰ったその木札。それを眺めているうちに閃いた。
e0111220_11153740.jpg

夫の形見の仕上げサンダを使うことを。

夫が使っていたようすを思い出しながら、
丁寧に木札の表面を削り滑らかになるようサンダをかけ、その上に墨で母の名前を書き、雨や雪にも耐えるようにとニスを塗って母に届けた。
母は自分の表札ができた、娘が墨で書いてくれたと大喜び。
今、母宅には両親の結婚以来使われてきた父の表札の横に母の表札が並んで掛けられている。(ちょっと気恥ずかしいけれど)

娘が初めて書いた母の表札、拙い字だったのにとても喜んでくれて、私は胸がいっぱいになった。ちなみに節目のあった木札は塩で清めて、その役目を終えた。
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by tianzao | 2008-11-20 11:45 | 出来事

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